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【美容皮膚科医監修】シミに効く美白化粧品の効果って?美白有効成分の種類、代表的な美白成分をご紹介!

2022/07/30

シミに効く美白化粧品の効果って?美白有効成分の種類、代表的な美白成分をご紹介!
美白有効成分とは、医薬部外品に配合する成分のうち、メラニンの生成を抑え、シミやソバカスを防ぐ、あるいはこれに類似した効能を表示することが認められた成分のことをいいます。美白化粧品を使用することにより、肌に透明感を与えたり、できてしまったシミを薄くする効果が期待できます。美白有効成分にはいくつか種類があり、その効果が異なります。

ここでは、美白化粧品の有効成分の種類や効果、代表的な美白有効成分についてご紹介します。
 

シミができる原因

 美白を考える上で最も大切なのは、肌の色を濃くするメラニン色素です。メラニンは表皮の深いところにあるメラノサイトで作られます。紫外線や摩擦、肌荒れなどで表皮が傷つくと、活性酸素が作られます。活性酸素が作られると、お肌を紫外線や刺激から守ろうとするためメラノサイトが活性化し、メラニンが作られます。通常、メラニンはターンオーバーとともに角質まで押し上げられて、角質まで到達すると垢となって剥がれおちていくので、一時的な日焼けなどではおよそ1か月ほどでメラニンはなくなり元の状態に戻ります。ところが、長時間紫外線を浴びるなどでメラニンの生成が過剰になったり、加齢やストレスなどでターンオーバーが乱れたりすると、メラニンが排出されずに皮膚にとどまってシミとなります。
 

美白有効成分の種類について

 美白有効成分は、主に肌を黒くするメラニン色素に対する働きをします。代表的な働きは、メラニン生成抑制、メラニン還元、メラニン排出促進の3つの働きがあります。

メラニン生成抑制

メラニン生成抑制とは、文字どおりメラノサイトがメラニンを作るのを抑制する働きです。メラニン生成抑制作用のある美白有効成分は、紫外線や摩擦、肌荒れなどの刺激によって活性化したメラノサイトからメラニンが作られる働きを抑制します。根本的にメラニンを作らせないので、シミの予防に効果が期待できます。

メラニン還元

 メラニン還元作用は、メラニンを還元反応によって色が薄い別の物質に変換する働きをします。メラニンはメラノサイトの中でチロシナーゼという酵素によってチロシンからいくつかの物質を経由して最終的にメラニンが作られます。メラニン還元作用のある美白有効成分は、色が一番濃いメラニンを、色が薄いメラニンになる前の物質に戻す働きをします。メラニン還元作用は、できてしまったシミを薄くする効果やシミの予防が期待できます。

メラニン排出促進

 メラニン排出促進作用は、メラニンがターンオーバーにのって排出されるようにする働きがあります。紫外線や摩擦、肌荒れによって作られてしまったメラニンをターンオーバーによって排除するので、できてしまったシミを薄くしたり、シミができにくくする効果が期待できます。

 

代表的な美白有効成分について

 厚生労働省が認めている美白有効成分は20種類ほどの色々な成分があります。上記のように、メラニンに対する働きによって、それぞれシミに効果的な仕組みが異なります。代表的な美白有効成分は次のとおりです。

・ビタミンC誘導体

 ビタミンC単体では壊れやすく、肌に浸透しにくいため、浸透しやすくより長期間皮膚にとどまるよう開発されたものがビタミンC誘導体です。ビタミンC誘導体のひとつであるリン酸アスコルビルMgはメラニン還元作用による美白作用が有名ですが、メラニン生成抑制作用とメラニン排出促進作用もあり、多方面からのメラニンに対する働きをもつとても優秀な成分です。そのほかにもビタミンC誘導体は、皮脂の分泌抑制作用、抗酸化作用、コラーゲンの生成促進、色素沈着抑制などさまざまな働きがあり、シミやそばかすの予防や改善以外にも、ニキビの予防やしわ、たるみの改善などいろいろな効果が期待できます。

・アルブチン

 アルブチンは糖とハイドロキノンから合成されるハイドロキノンの糖誘導体です。メラニン生成に関わるチロシナーゼに作用して、メラニンの生成を阻害するメラニン生成抑制作用があります。ハイドロキノンほど強力な作用はありませんが、肌への刺激も少ない成分です。

・プラセンタ

 プラセンタは、英語で胎盤のことをいいます。胎盤からとれたエキスのことです。プラセンタは保湿効果や皮膚の血行を促進する効果、新陳代謝を高めることでメラニンの排出を促進するメラニン排出促進作用があります。また、メラニン生成を抑制する作用もあります。

・カモミラET

 カモミールの鼻から取れるエキスのことです。メラニン生成抑制作用があり、シミを防ぎます。また、炎症を抑える効果や保湿作用があり、乾燥による肌あれ防止や、ニキビなどの皮膚炎から肌を守る働きがあります。

・コウジ酸、エラグ酸

 コウジ酸は麹菌由来の成分、エラグ酸はイチゴなどのベリー類に含まれるポリフェノールです。メラニン生成を抑制する作用があります。

・トラネキサム酸

 トラネキサム酸は、プラスミン生成抑制と炎症を抑える作用がある成分です。抗プラスミン作用からメラニン生成を抑える作用があり、美白化粧品に配合されます。肌荒れを抑える作用もあるので、敏感肌用の化粧品にも配合されます。また、肝斑の治療目的で内服薬として処方することもあります。

美白有効成分以外の美白成分について

 これまで美白作用のある美白有効成分についてご紹介してきました。現在厚生労働省から認められている美白有効成分は20種類ほどですが、美白有効成分と認められていなくても、美白の効果がある美白成分も多数存在します。ハイドロキノンやトレチノインはシミの治療として皮膚科で最もよく使用されますが、美白有効成分としての認可は受けていません。続いて、美白有効成分ではなくても高い美白効果がある成分についてご紹介します。

・ハイドロキノン

 ハイドロキノンはとても強い美白効果をもった成分で、強力なメラニン生成抑制作用があります。美白有効成分が配合される医薬部外品よりも効果が強い医薬品にも配合されています。シミの予防やシミを薄くする効果が報告されていますが、アレルギーなど皮膚への刺激性が報告されていたり、長期にわたって使用し続けると白斑※1や組織黒変症※2がおこるリスクがあり、6か月以上の使用は推奨されていません。医薬品には4-5%程度の高濃度で配合する場合が多く、化粧品には1-2%の低濃度で配合されることが多いです。皮膚への刺激性は1-2%ではあまり刺激はないとされていますが、濃度が高くなると皮膚刺激性が高くなる傾向があります。またアジア人において組織黒変症は1-2%のハイドロキノン配合クリームの6か月以上の長期使用で関連していると報告されています1)。ハイドロキノンはドラッグストアなどで売っている場合もありますが、これらの副作用に注意して使用しましょう。

※1白斑とは皮膚に白い斑状の領域が現れることです。
※2組織黒変症とは組織に青みがかった黒い変色がおこる色素沈着のことです。
1)F.A. Andersen, et al(2010)「Final Amended Safety Assessment of Hydroquinone as Used in Cosmetics」International Journal of Toxicology(29)


・トレチノイン

 トレチノインとは、ビタミンA(レチノール)の誘導体で、米国ではシワ、ニキビの治療薬としてFDAに認可されています。皮膚のターンオーバーを促進して表皮の深いところにあるメラニン色素を外に押し出しシミを排除する働きがあるので、すでに存在しているシミを薄くします。また表皮や真皮を厚くする作用があり、コラーゲン産生や真皮血管の新生を促し、小じわの治療やニキビの治療にも使用されます。皮膚に対してとても強い働きがあるので、できてしまったシミや肝斑にとても高い効果を発揮します。シミや肝斑、ニキビや小じわなどの改善にとても効果が高いトレチノインですが、皮膚への刺激が強く、使用してから数日~1週間ほどで炎症を起こし、肌にカサカサや皮むけ、赤みが生じます。この皮むけや赤みに耐えると徐々に肌質が変わってシミが薄くなりハリやツヤがでるのですが、長期使用では耐性が生まれてしまうので、8週を目安に使用を中止します。化粧品として売っていることはなく、皮膚科などの医療機関での処方が必要になります。

 ハイドロキノンやトレチノインは、とても効果の高い成分ですが、副作用もあるので、普段のスキンケアでの使用ではなくシミの治療として使用されます。
自分にあった美白有効成分の化粧品で普段からのシミ予防のためのスキンケアを行い、それでも改善しないシミに対しては皮膚科を受診して治療しましょう。

 
美容外科・皮膚科・美容皮膚科 医師 土方 瑛香
PROFILE
医師
土方 瑛香
Teruka Hijikata

皮膚科・美容皮膚科医


2010年帝京大学医学部卒業。都内一般外科、呼吸器外科を経て、2020年より都内美容皮膚科に勤務
化粧品成分検定1級、ジュビダームビスタ認定医、ボトックスビスタ認定医
外科専門医、呼吸器外科専門医

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