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【美容皮膚科医監修】朝と夜のスキンケア、スキンケアの正しい方法

2022/06/19

朝と夜のスキンケアの目的
毎日朝と夜にスキンケアを行うことは美肌にとって欠かせませんが、朝と夜のスキンケアの目的や正しい手順はご存じでしょうか。

スキンケアには適切なタイミング、化粧水や美容液、乳液、クリームなどアイテムの役割、正しい順番があります。
正しいスキンケア方法を知ることは健康で潤いのある美肌になるために欠かせません

ここでは正しいスキンケアの方法についてご紹介します。

朝と夜のスキンケアの目的

朝のスキンケアは睡眠中にかいた汗や皮脂の汚れを落として紫外線などの外的刺激からお肌を守ることを目的としています。

一方で、夜のスキンケアはメイクや皮脂、外気でついた汚れを洗い落として、乾燥や紫外線によるダメージを受けたお肌を保湿し回復させることを目的としています。

朝のスキンケアは守りのケア夜のスキンケアはダメージからの回復のケアといえますね。
朝と夜ではスキンケアの目的が違うため、使用するアイテムや順番も違ってきます。

それでは具体的な朝と夜のスキンケアの方法についてご紹介します。


朝のスキンケアの方法、スキンケアのポイント

朝のスキンケアの方法、スキンケアのポイント

洗顔

睡眠中にかいた汗や皮脂の汚れを洗顔料で落としましょう。
メイクなどの強い脂汚れを洗い落とす必要はないので、クレンジングは不要です。
オイリー肌の人や毛穴の汚れが気になる人、ニキビが出来やすい人は洗浄力の強いタイプのアイテムがおすすめ、乾燥肌や敏感肌の人はマイルドな洗浄力のアイテムで優しく擦らず洗い流すのがポイントです。

化粧水

優しくタオルドライをした後は化粧水でしっかりお肌に潤いを与えます。
日中は乾燥が進むため、肌にしっかり水分を補って水分量を上げておきましょう。

美容液

化粧水でお肌に潤いを与えた後は、肌悩みに合わせた美容液でお肌に栄養を与えましょう。

乳液、クリーム

乳液やクリームなど油分が入ったアイテムで化粧水や美容液で補った水分が蒸発しないようにフタをして潤いをキープしましょう。
オイリー肌の人はさらっとしたつけ心地、乾燥肌や敏感肌の人はしっとりとしたつけ心地のアイテムがおすすめです。

日焼け止め

日中の紫外線からお肌を守るために、日焼け止めはしっかりと塗りましょう。
日焼け止めの適正量は「試料塗布量2mg/c㎡」といわれています。

あまりピンとこない数値なので具体的な量をお話すると、顔に使用する場合クリーム状のタイプではパール1個分、液状のタイプでは1円硬貨1個分を額、鼻、頬、顎など顔全体に塗り、さらにもう一度同じ量を重ねづけるといわれています(参考:紫外線環境保健マニュアル2015)。
つまりクリーム状でパール2個分液状で1円玉硬貨2枚分が必要ということですね。

クリーム状でパール2個分、液状で1円玉硬貨2枚分

塗ってみると、結構多いと感じると思います。
これだけの量を塗らないと紫外線を防ぐ効果は得られないので、日焼け止めはベタベタせずサラっと塗れるテクスチャーの良いアイテムや、刺激が少なく肌に負担をかけないアイテムがおすすめです。
敏感肌や日焼け止めで肌荒れを起こしたことがある人は、紫外線吸収剤不使用のアイテムがおすすめです。

夜のスキンケアの方法、スキンケアのポイント

クレンジング

日焼け止めやメイクによる脂汚れをクレンジング剤で落とします。
クレンジング剤にはオイル、ジェル、ミルク、クリーム、リキッドなどがあります。オイルクレンジングは油とよく馴染んでメイクをしっかり落としてくれるので、濃いメイクをしている時におすすめ。

濃いメイクをしている時にミルククレンジングなど水溶性が多めのクレンジング剤ではしっかり擦らないとメイクが落ちないため、メイクを落とすために力が入ってゴシゴシ強く擦って肌に負担をかけてしまうかもしれません。
一方で、オイルクレンジングは余分な脂汚れだけでなく肌にとって必要な皮脂も落としてしまうため、乾燥肌や敏感肌の人、ナチュラルメイクの人はミルクやジェル、クリームクレンジングといった肌に優しいクレンジング剤がおすすめです。

洗顔

クレンジング剤だけでは落としきれなかったメイクや皮脂の汚れを洗顔で落とします。
洗顔料はしっかりと泡だて肌に乗せるようにして洗うのがポイント
肌への摩擦は肌荒れや肝斑、くすみといった肌トラブルの原因となるので、できるだけ摩擦は控えるようにしましょう。

メイクも落とせるダブル洗顔いらずのアイテムは洗浄力がやや劣るため濃いメイクの時には不向きですが、敏感肌や乾燥肌、ナチュラルメイクの人、肝斑や肌のくすみが気になる人は肌への摩擦を最小限に抑えられるのでおすすめです。

化粧水

クレンジング、洗顔の後は化粧水でしっかりと水分を補いましょう。
化粧水には肌の角質層を柔らかくして美容液や乳液が浸透しやすくする働きもあります。

美容液

美容液でお肌に栄養を与えましょう。
美容液には美白やシミ、くすみに効果が期待できるビタミンCが配合されているものや、肌のバリア機能を整えるセラミド、シワやアンチエイジング目的のレチノールやナイアシンアミド、抗酸化作用のあるフラーレンなど、肌悩みによっていろいろなアイテムがありますので、ご自分の肌悩みに合ったアイテムを選ぶと良いでしょう。

乳液、クリーム

化粧水や美容液で補った水分を乳液やクリームといった油分の多いアイテムでフタをしましょう。
乾燥肌、敏感肌の人は夜に保湿力の高いこってりしたクリームを使用するのがおすすめです。

自宅でできるワンランク上のスキンケア

自宅でできるワンランク上のスキンケア

普段の朝と夜のスキンケアに加えて、乾燥がひどい時はシートマスクなどのワンランク上のスキンケアでしっかり保湿してあげるとより潤いのあるみずみずしいお肌をキープできるでしょう。

自宅でできるワンランク上のスキンケアについてご紹介します。

シートマスクでしっかり保湿

シートマスクは夜洗顔をして化粧水をつけた後に使用します。
お風呂上りは血流が良くなって肌が柔らかくなり毛穴が開いているので、美容液が浸透しやすくシートマスクの効果が感じやすくなります。
顔の中心部から肌にピタッと密着するように貼っていきます。目元や口元は乾燥しやすいので、目元や口元の近くまで貼ってください。

つける時間は15-30分程度がおすすめ。長時間つけていたり、つけたまま寝てしまったりするとシートの水分がなくなり肌の潤いも蒸発してしまうので、NGです。
使用頻度は週に1回程度がおすすめ
1週間頑張ったご褒美のスキンケアとして使用しましょう。シートマスクの後は通常のスキンケアを行います。

美顔スチーマー


美顔スチーマーは蒸気を顔に当てて毛穴の奥までしっかり洗浄、保湿ができるアイテムです。
スチーマーから出る暖かい蒸気を浴びることで、顔の血流がよくなり肌が柔らかくなります。
血流が良くなり毛穴が開くので、普段の洗顔では落としきれない毛穴の奥の汚れが落ちやすくなります。

また毛穴が開いた状態は化粧水や乳液などのスキンケアアイテムの浸透力がアップするので、肌の内側から水分を補いしっかり保湿をしてくれます。
使用するタイミングはクレンジングやスキンケアを行う前がおすすめです。

ホットタオル、半身浴

ホットタオルをお顔に当てたり、ぬるめのお湯に20-30分ほど浸かることでお顔の血流が良くなり肌が柔らかくなります。

美顔スチーマーと同様に肌の毛穴が開くので、スキンケアアイテムの浸透力がアップします。
また半身浴で汗をしっかりかくことで体内の老廃物を外に排出しやすくなるので、疲れもとれて運動後のようなスッキリ感もありますね。

イオン導入

イオン導入は美容クリニックで行われますが、自宅でもできるイオン導入美顔器もあり最近見かけることも多くなりました。

イオン導入とは、電流を用いて美容成分を肌の奥まで浸透させる方法のこと。
スキンケアアイテムにはさまざまな美容成分が含まれていますが、ただ手のひらで馴染ませるだけでは浸透は十分ではありません。
普段のスキンケアだけでは浸透しづらい美容成分を肌の奥深くまで浸透させてくれるのがイオン導入器です。

イオン導入で浸透力が高まる成分には相性があり、ヒアルロン酸やコラーゲンは粒子が大きいのでイオン導入と相性が悪く、一番のおすすめはビタミンC誘導体です。
ビタミンC誘導体は粒子が細かいのでイオン導入をすることで格段に効果がアップします。

ビタミンC誘導体のなかでも、水溶性ビタミンC誘導体や両新媒性ビタミンC(APPS)がイオン導入に向いています。
ビタミンC誘導体は肌のしみやくすみ、肝斑などメラニンの生成を防ぐ美白作用や、ニキビなどの炎症を抑える効果が期待でき、美肌にとってとても重要な成分です。


スキンケアの正しい方法、ポイント、自宅でできるスペシャルなスキンケアについて正しい知識を得て、健康的な美肌を目指しましょう。
 
美容外科・皮膚科・美容皮膚科 医師 土方 瑛香
PROFILE
医師
土方 瑛香
Teruka Hijikata

皮膚科・美容皮膚科医


2010年帝京大学医学部卒業。都内一般外科、呼吸器外科を経て、2020年より都内美容皮膚科に勤務
化粧品成分検定1級、ジュビダームビスタ認定医、ボトックスビスタ認定医
外科専門医、呼吸器外科専門医

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